このページでは、東京芸術大学を始め、多摩美術大学、武蔵野美術大学など、難易度の高い大学を見事突破した合格者の作品の一部をご紹介しています。 大学側が要求する作品のレベルや画面の組み立て方など参考になる部分はどんどん吸収していきましょう。 福岡中央美術では実力ある講師陣による、実践に即した指導を行っています。
石膏の持つ質感と、その物体に当たった清潔感のある光の印象を的確に捉えられている。 作者はかなりの経験枚数を積んでおり、単にお勉強的な捉え方だけではなく、ラボルトという像の持つ上品な佇まいや空気感まで捉えようとしている良作と言えます。
細部では鉛筆と画用紙の性質を生かした様々な表情を展開し、その場所に相応しい処理を行っています。 ほぼ全光側からの位置で制作している為、ハイトーンの幅を要求される場所ですが、作者は硬・軟・鋭・鈍を使い分けて緊張感のある作品に仕上げています。
作者はスタート時に即座に描き始めるのではなく、30分間じっくりと観察してから描き出します。 その濃密な観察時間の中で、モチーフの特徴や課題の意図、完成までのプロセスと時間配分など、様々な要素を明確にイメージした上で進めており、その結果、無駄のない美しく素直な作品を生み出しています。
先入観に囚われることなく、個々のモチーフとその関係性を平等に見ることができる、癖のない観察眼を持っており、見る側に心地良さを与える作品となっています。
リズミカルな物の配置によって時間の流れを上手く演出し、 傾いた視点にすることで臨場感や能動的な効果も計算して描かれています。
文字のエッジや色の重なるパートは綺麗に塗り分けられ、唯一のグラデーション である缶の陰影は必要最小限に留め、画面全体のバランスを壊さないよう配慮されている。 全体的に斜めの動きで構成されており、作者のリズム感の良さを感じさせる作品です。
食パンとリンゴという、日常的なモチーフにもかかわらず、蠢きや気配など、どこか非日常を感じさせる作品です。 高い観察力によって、モチーフのもつ不可解な表情の発見や、視覚的な味わいを捉えています。
背景の白と黒の6対4の面積比により、緩やかな日常の時間の流れを演出し、 その中央に変形したパンとリンゴが静かに主張している、というシンプルで力強い構成ですが、 細部まで丁寧に木炭と格闘しており、独自のリアリティーを確立しています。
ポストカードをテーマにした作品ですが、和洋が入り混じったテイストの色彩で、華、桜、風といった イメージを連想する優雅で華やいだ印象の作品です。
文字を中心に上部は面の要素で固め、下部に曲線を配置することで、大きな視覚的なリズムを演出しています。 また、ゆるやかな絵柄に対して、見え隠れするポストカードの直線が、画面にほどよい緊張感と軽快感を与えています。 目線の流れまで計算された、爽やかな良作と言えるでしょう。
コントラストをテーマに制作されており、画面構築にも明度対比や色相対比、粗密対比、曲線と直線の対比など、 様々な対比をふんだんに使用されています。
カラッと晴れた雪山を、擬人化した文字たちがお喋りしながら登坂しているような、どこかユーモアを感じさせる作品です。 シンプルな中にも、近景と遠景で空間を発生させ、また、文字の躍るような影のシルエットに魅力を感じます。
ペンシルというシンプルなテーマですが、作者は鉛筆の要素を分解し、 ドミノ倒しのように動きを与えることで、物としてのペンシルというよりも、出来事として捉えています。
上から、優雅な曲線のフォント、芯の三角、ハイライトの台形、下のカラフルな長方形と、 比較的整然とした配置だからこそ、鉛筆のぶつかる小さな音が聞こえてくるようです。 温もりを感じさせる色彩の選択にも好感が持てます。
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