油画・教育系美術コースは、主に東京藝大油画をはじめとする実技系美術大学受験を指導するコースです。美大受験は受験内容も近年多岐にわたり、様々な絵画観も生まれています。けれどもその全ての基礎となるデッサン実技を重視し、徹底的に夏の時期に鍛えます。そしてこれから油彩表現を学ぶ人にとっても夏季講習会で一から学ぶチャンスです。藝大・美大在学中の先輩達が学生講師となり、現在の大学で学んだ表現と知識を皆さんに伝えます。
　教育系コースは特に近年人気の高いコースで、福岡教育大学や佐賀大学等の国公立大学を目指す学生が多く参加します。国公立大学はどうしてもセンター勉強に重点が置かれがちですが、合格者の多くは、夏季講習会から実技制作を始めています。合格実績の高い福岡中央美術で、過年度の学生データを読み解きながら、木炭デッサン・鉛筆デッサン・水彩・立体等の実技基礎力をしっかり身につけましょう。

　デザイン・工芸コースは、社会におけるデザイン領域の広さに合わせて様々な専攻領域があります。入試内容も多岐にわたりますが、その基礎として求められるのがデッサンと色彩です。夏のこの時期にデッサンの基礎、色彩の基礎をしっかりと養いましょう。自分のベースが出来たら、それぞれの入試内容に合わせて実技の応用が始まります。基礎から応用までの流れを確認出来る － 夏季講習会はそのような学生自身が制作に気付きをもたらす事を目標に、指導とアドバイスを行います。経験豊富な講師と、大学でデザインや工芸を実地に学んでいる学生講師が、学生の個性と制作の展開を見極めます。
　東京藝大志望をはじめとす芸大系コース、国公立私立関わらず平面情報系コース、国公立私立関わらず立体・製品・環境系コースに夏季講習会は分れています。その全てに基礎確認と入試応用まで納得の夏季講習会となる事でしょう。

　基礎コースは油画・教育コースとデザイン・工芸コースの２コースに分かれて制作します。まだ実技を全くやった事が無い学生も安心！それぞれの道を歩み始めた学生と一緒に制作することで、制作のコツや作品の良しあしが、講習会で分かるようになっていく事でしょう。
　油画・教育系の基礎コースは、木炭デッサンを中心に石膏デッサンや静物デッサンを制作します。構図・形・量感など、デッサンの重要なポイントを丁寧に学び、その制作過程から木炭画材の扱い方等も指導します。デザイン・工芸の基礎コースは、卓上デッサンと呼ばれるモチーフを自分で組んで制作する鉛筆デッサンを中心に制作します。モチーフ同士の関係や固有色・質感表現まで、鉛筆で表現できるようにプロセスを明確に理解し制作出来るように指導します。
基礎コースは、そのどちらも高校３年生の受験生にも開講しています。入試内容が、卓上デッサンや石膏デッサンを課している大学を目指す学生も多く参加しています。

学生講師

　夏季講習会には、皆さんと同じように福岡中央美術に学び、見事志望校に合格した先輩達が｢学生講師｣として応援します。東京藝大や愛知県芸、多摩美・武蔵美在学中の学生講師は、時には実技に対して厳しく、時には進路に対して親身に優しく皆さんにアドバイスを送ります。皆さんと近い存在だからこそ発見するアドバイスが、皆の大きな糧となる事でしょう。

用具について

　夏季講習会で使用する画材・道具のほとんどは福岡中央美術内の画材コーナーで購入する事が出来ます。初心者の方で画材や道具がそろっていない方は、担当講師と相談の上、取り揃えることが可能です。気軽にお申し付けください。各課題の用紙やキャンバスについても販売しているので前日までに購入・準備を行って下さい。